November 13, 2006

「マイオファンクショナル・テラピーの実際 2)」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 44)

・・・昨日の blog から続きます

「装置を使わない矯正治療
=マイオファンクショナルテラピー
の実際の手順」

診療所ごとにバリエーションはあると思いますが
基本的にはマイオファンクショナルテラピーは
以下の手順でおこなわれます

1)スポットの理解と把握

マイオファンクショナルテラピーで
いうところの"スポット"とは
解剖学的には
切歯乳頭にあたります
(石膏模型の写真の斜線で囲んだ部分)スポット

正しい嚥下では
ここに舌尖が位置し
嚥下の全行程中少しも動かしません

2)吸い上げ

舌背を口蓋全面にぴったりと張り付かせます
次項のポッピングで音が出る直前の舌の位置が
吸い上げの位置にあたります
TongueLift

3)ポッピング

舌小帯をできるかぎりのばして
ポンという音を立てる

4)オープン・クローズ

吸い上げた位置で
舌が口蓋から離れないようにして
おおきく開き
歯が触れあう直前まで小さく閉じる
これを繰り返す
舌縁が上アゴの歯の内側にしっかりと張り付いて
あふれ出したり
離れたりしないように注意しておこなう

5)スワロウ

スポット⇒奥歯で噛んで⇒
下唇を巻き込まないように
上唇の上に指で引っ張りながら
ごくん

3)4)5)を
30回くらいづつ繰り返すことからはじめ
スムーズに50回以上できるまで
朝晩2回ほど繰り返す

写真は「装置を使わない矯正治療
=マイオファンクショナルテラピー」
のみでオープン・バイトを閉じた症例
(いかなる矯正装置も使用していない)

マイオファンクショナルテラピー症例


マイオファンクショナル・テラピーを
サボると治療が長引くばかりでなく
後戻りをおこします
また奥歯にばかり強大な咬合力がかかると
奥歯がふたつに割れてしまうこともあります

しかし多くの患者さんが
「はい解りました」といって
医院の扉を出てから
3日くらいは練習され
4日目にはどこ吹く風となって
「あと3日で歯医者だあ!!」
まで忘れてしまうことが多いようです


最近ではSuica等の機能から
できなくなってきていますが
こんなキセル乗車のような練習では
治療はなかなか進まないばかりか
後戻りをおこし
再度装置を付けて
矯正歯科治療のやり直しの憂き目を見る事となります
Posted by dendroboim at 00:10:00 | from category: 歯の意識革命 | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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