December 14, 2006

「MeleKalikimakaー医療はいったい誰のため?3)」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 75)

マーちゃんがくれたChristmasTree

現在 医療はEBM(Evidence Based Medicine)の概念のもとに
インフォームドコンセント(IC)を経ておこなわれます

つまりすべての予防処置や治療が
ほんとうに根拠のある行為であるか否かを
実証されたデータをもとに検証します

さらにそのことをきちんと理解できるまで
患者さんに説明(インフォーム)し
患者さんの合意(コンセント)のもとに
おこなわれてゆきます

患者さんが
「先生にお任せしますので
どうか一番いいと思う方法で治療してください」
という時代はもう終わりました

患者さんは医師からの説明をよく理解して
わからないことがあれば質問し
それでもまだ疑問が残る場合には
さらに別の医師にセコンドオピニオンを求めます

それでも納得がいかない場合には
サードオピニオンを求めてられても構いません

納得のいくまで説明を聞いて
その治療が自分にとって
生物学的・社会的・経済的に
或いはライフスタイルからみて
メリットがあるか考えて
その治療を自らの意志で受け入れるか
不可侵性を主張(私に対して何もしないでください)します

現代の医師たちのあいだでは
通常は学会出席等で
最新のEvidenceについて勉強しているため
それほど意見の違いなどあるはずもありません

安心してご自分の気に入った医療機関を
受診すればいいのですが
昨今 特に民間病院などで
単に患者獲得を競るあまり
evidence からはほど遠い
empirical なオピニオンをあたえ
そのために患者さんが混乱してしまう
現象がしばしば見られます.

医科の各科では学会で決められた
各種治療ガイドラインも完備され
どの病院を受診しても
治療法にそれほどバリエーションはないのですが
いまだ歯科のうち
さらに日本における歴史的背景が浅い
顎関節症治療や矯正歯科治療で
多くのトラブルが見受けられるようです

また医科の医師たちでは
たとえば難症例などで
患者さんの意志で病院を変える場合も
現代の医療でこれまでも対処してきたのに
なかなか治らないのだったら
いくら病院を変えたところで
治癒が促進される望みは少ない
と考えることが普通なのですが
どういうわけか歯科の先生方の中には
「我こそが治して見せよう!!」
と意気込む方が多いのも事実のようです(to be continued)


00:10:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks