November 16, 2006

「銀夕社交界」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 47)

”Beaujolais nouveau est arrive!!”
いよいよボジョレ−・ヌ−ボ−の解禁日です.

  秋の日の"Philip Moongrow氏 "は
  木犀の金色の馥に酔い痴れた後
  パイプの煙を上手に使って
  星々の銀のハーモニーに協奏します

  11月16日銀夕社交界の集まりが
  ボジョレ−・ヌ−ボ−の樽が
  日本に着くその夕に
  鎌倉小町通り「黄昏亭」で催されます
  いい音楽を聴きながら
  新酒からその年の作柄を確かめるのは
  予てから湘南在住のParnassianたちの間の
  秘かなたのしみでもありました・・・

こんな風な案内で,
以前はボジョレ−・ヌ−ボ−の解禁日に合わせて
学術講演会付きのパ−ティ−を
やってました.

遠くに引っ越していかれた方
鬼籍に入られた方
さまざまな理由から
たち消えになっております.

ボジョレー・ヴァン・ド・プリムール[2006]フィリップ・パカレ
上はロマネ・コンティ醸造長の誘いを蹴った男.フィリップ・パカレのボジョレー・ヴァン・ド・プリムール.プリムールとは新酒を意味しヌ−ボ−と同じ意味.

当院鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正スタッフのひとりが

「どうして毎年11月第3木曜日って決まってるんですか・・・?」
「AOCで決まってるんだ」
「AOC って なんですか?」
「・・・」

AOCとは Appellation d'origine controlee
=原産地管理証明銘柄とか
原産地統制名称ワインとか
原産地呼称統制法とよばれる規定のことです.

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
AOC=フランスの農業製品,ワイン,チーズ,バターなどに対して与えられる
   認証アペラシオン・ドリジーヌ・コントロレの略

「AOC とは・・・」

フランスの原産地呼称統制法
(Appellation d'Origine Controlee)の略.
1935年制定の銘醸地ワインの保護と管理を目的とした法律.
産地ごとに生産地域,品種,栽培法,生産量,糖度,醸造法
などが規定されており,全国原産地呼称協会(INAO)が管理している.

1919年にフランスワインの単純名称を定めた法律が制定されましたが,
これは原産地,生産地域,使用ぶどう品種などを限定するだけのものであり,
品質に関しては不十分でした.

1935年,これを補うために
単位面積あたりの果汁収穫量の上限などぶどう栽培法の規定や,
ワインのアルコール濃度の下限など醸造法の規定などを細かく設定し,
これを管理する国立委員会が設立されました.

「国際規格テイスティンググラス」
高さ155mm±5,径65mm±2,容量210ML〜225MLが国際規格となっています.

国際規格テイスティンググラス国際規格テイスティンググラス


この委員会が1947年にINAOと改称されました.

 INAOの主な仕事は,
(1)フランスの国内外で,ワイン,ブランデーに関する原産地呼称の保護と防衛
(2)原産地呼称の新設,統廃合の承認
(3)全国ワイン同業者連合事務局(ONIVINS)
   消費管理・不正行為取締局(DCRF)
   間接税総局(DGI)と協同で,
   ワイン製造から流通,消費に至る各段階での点検
などがあります.

AOC法に基づき葡萄の品種,原産地,醸造法などについて,INAOにより厳しく管理・統制された,最高格付けの高級ワイン.
AOCを名のるためには,その土地で収穫された葡萄のみを使用しその土地に決められた葡萄品種を使用し,単位面積当たり葡萄の最大収穫量も決められさらには葡萄の糖度,ワインの醸造方法,最低アルコール度数,最低熟成期間など多くの基準が細かく定められており,これをクリアした上でINAOの厳しい検査をパスし,専門家のテースティング・テストに合格する必要があります.

INAOの活動は,仏蘭西国内にとどまらず,
ロンドンにおけるスパニッシュ・シャンパン事件では
INAOは3年間にわたる闘争の末,勝利を収めています.
そういえば,子どものころ目にした不二家のシャンペン,
いまはもうありませんね?
イヴ・サン・ロ−ランの香水"Le Champagne" も
いつの間にか市場からその姿を消しました.

AOC格付けをその頂点として仏蘭西における格付けは以下の如く分類されます

 ●AOC(原産地統制呼称ワイン)

「AOC」の中にも様々なものがあります.
地方名AOC(general=ジェネナル 例 ボルドーAOC,ブルゴーニュAOCなど,ボジョレ−・ヌ−ボ−は後者)
さらに小さな地区に限定されたAOC(regional=レジョナル 例 ボルドー地方のメドックAOC,ブルゴーニュ地方のボジョレ−AOC)
さらに小さな村名AOC(communal=コミュナル 例 ボルドー地方のメドック地区のサン・ジュリアン村AOC.ボジョレ−・ヌ−ボ−では Village=ヴィラージュとよばれるもの.Saint Amour, Moulin a Vent, Brouilly などの村がある)
ブルゴーニュ地方では更に畑に格付けがあり,1級畑(Premier cru=プルミエ・クリュ)AOC(例 ジュブレ・シャンベルタン村のカズティエ畑やシャンボール・ミュジニー村のレザムルース=恋人たち畑など)
特級畑(Grand cru=グラン・クリュ)AOC(例 ジュブレ・シャンベルタン村のシャンベルタン・クロ・ド・ベーズ畑やヴォーヌ・ロマネ村のロマネ・コンティ畑など)
などがあります.つまり,一口にAOCワインと言っても,広大な地域のAOCもあれば,とても小さいAOCもあるという事です.一般的に小さな区域のAOCの方が規制も厳しく,格も上だと言えます.(価格でいえばミネラル・ウオ−タ以下の価格の数百円で買えるものから,何十万円もするものまであるということ.)
 
 ●AO VDQS(上質指定ワイン)

AO VDQS・・生産量自体がごくわずかで,日本にはあまり入ってきません.AOCより,規制が若干緩くなります.

 ●ヴァン・ド・ペイ(地酒)

ヴァン・ド・ペイ・・地酒と訳されますが,かなり広域な範囲で造られるワインで上の二つより規制は緩いです.しかし,手頃な値段で割合高品質な物も多くあり,最近脚光を浴びてきています.

 ●ヴァン・ド・ターブル(テーブルワイン)

ヴァン・ド・ターブル・・ランク的には一番下ですが,手頃な値段ですし,各ネゴシアン(ワイン商)によるブレンドワインなどは,消費者の好みを良く分析して造られており,気に入った物が見つかればお買い得です.

優れた農産物
酪農品を国が保証する制度であるAOCに
認定された農産物はワインが1番多く
そのほかチーズやバター,生クリームなどもあるフランスでは
ワインやチーズなどの伝統的な農産物を保護し
消費者に製品の品質を保証するための
AOC原産地統制呼称制度を設けています

いわばこのマ−クは,産地,原材料や製造方法,製品の品質を保証するマ−クです.

AOCに認定されているチーズは42種.(2004年4月現在)

チ−ズの場合,1925年ロックフォ−ルが初めて認定受けました.
名実共に世界一のワイン大国フランスは,そのワイン法も各国のお手本となっています.

「しかし,この規約は,<地方の誠実で不変の慣習>を尊重して作成されたが,明らかに品質の改良をもたらしている以上,なにも現代科学の進歩に反するものではない」(ジェラ−ル・ドゥビュイニュ著 : LarousseDesVins より)
とされるもののイタリアにおける所謂「ス−パ−・タスカン」誕生にまつわるように,「規制の上には向上はない」として,十二分に呼称を確保できるにもかかわらず,放棄して,上記のAO VDQS(上質指定ワイン)・ヴァン・ド・ペイ(地酒)・ヴァン・ド・ターブル(テーブルワイン)の清貧に甘んじている銘柄もわずかに存在します

「ロゼ・ダンジュのイメージを根底から覆す風格にAOCロゼ・ダンジュの標記をつけることは許されませんでした.皮肉なものですが,法規制の厳格なエリアではよくおこりうることです.時代遅れのフランスのAOC認証システムのおかげで,このようなトラブルが起きるのはこれで3年目です.ロゼ ダンジュールのラベルに書かれているように,今後2度とこのワインをAOC認証に提出しないと心に決めました」
(マルク・アンジェリ : VdTロゼ ダンジュール ROSE D'ANJOUR 2004(ヴィンテージはコルクと裏ラベルに表記.VdTにヴィンテージを表記してはならない)

などとする生産者も存在するのも確かです.

昨今ではもはやそういったことはないとは思いますが
桑名の焼きハマグリを名乗りたいがために
わざわざ他所から桑名にいったんハマグリを送って
身を痩せさせ
空気を汚し
価格を上げるためだけにおこなわれた行為や

魚沼産コシヒカリの袋だけが売られており
その中に勝手に違う米を入れて販売していたり
世界レヴェルで見れば犯罪行為としか言えないようなことが
この国では過去において平然とおこなわれてきました.

ひととひとが思いやりをもって
少しずつ公正で平等になりつつある世界で
かなわないところはまねてでも近づこうとする努力が必要だと所感します.

何とアルコール14%!! 空前絶後の遅摘みボージョレ!! ドメーヌ・ラパリュ・ボージョレ・ヴィラ...
ボジョレー・ヴィラージュ・ヌーヴォー[2006]ジャン・クロード・ラパリュ

本文中画像のボジョレ・ヌ−ボ−は
かなり玄人好み 自然派の お推薦めのもの
クリックで購入可能です
Posted by dendroboim at 00:10:00 | from category: 銀夕社交界 | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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