December 29, 2006

「フレンチパラドクスって知ってました?」

矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 89)

ホテル・オークラ・ランターンよりHotelOkuraLanternより引用

人生の楽しみを謳歌するのには吝かでないフランス人
たくさん食べて
たくさん飲んで
それでも循環器障害は
他国と比較して
きわめて少ない
これをフレンチ・パラドクス
=フランスの逆説といいます
赤ワインに含まれるポリフェノール
による効果であることがわかりました

仕事納めの次の日は
一拍だけ都内のホテルで過ごします

携帯からの初アップ
はたしてうまくいくかな?

明日はカルシウム・パラドクスを
予定しています

おたのしみに!


18:16:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

December 23, 2006

「きょうから冬休み」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 84)

東京オペラシティーのクリスマス・トゥリー

公立の学校は今日から冬休み
クリスマス お正月と
こどもたちにとって
一年中で一番うれしい
季節ではないでしょうか?

お母さんにとっては
仕事が増えてもう大変

きのう立ち寄った
ボーネルント鎌倉店
クリスマスポスターを見て
おもわず涙ぐんでしまいました

・・・いっしょに笑って
たくさん泣いて たくさん怒って

毎日くたびれちゃうけど
それがただうれしくて 楽しくて・・・

ー たくさん怒って ー
こどもを叱る
母親の姿に
真実の愛を感じたのです

昨晩は家に帰ると
息子が通知表を見せに来ました
まあまあといったところ

それより感心したのは
「冬のおくりもの」・・・

小学校の先生が
お家のひとにクリスマスプレゼント
とおもって編んだ
子供たちの詩集だったのです

題名の一字一字が
各行の冒頭の文字になっている
「アクロスティック」
という形式に則って
詠んだ詩だそうです

しもばしら   

もばしらは さばくにはないだろう
しもあったとしたら
らがさいていてもいいだろう
らないあいだに もりもうしなわれた
くだはしもばしらをしらない

10:23:41 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

December 22, 2006

「日本の現況を救う僕らのメエルヒェン」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 83)

昨日今日と
歯の話しを離れて
以前書いた
散文詩と
当時幼稚園に通っていた
息子のために書いた
童話をuploadしました

やっぱり 思った通りで
誰もみてくれません

「この忙しいのに
なあに夢みたいなこといってんだ」

・・・ってところが本心でしょう

でも いま日本で実際におきている
いじめも 中高生の自殺も
ひとが 夢を放棄したところから
はじまったことだとおもいます

汚職官僚も代議士も
こどもの時分には
宮沢賢治を読んだはずです
あの「どんぐりと山猫」や
「雪渡り」
「水仙月の四日」の世界
を知っていたはずなのに
それを いったい いつ
忘れてしまうのでしょうか? 

おおくの詩人や童話作家は
現実をいったんばらばらにぶち壊して
そのうえに虚構を構築します

現実をあるがままに受け止めることは
もちろん きわめて大切なことですが
さらに踏み込んで
それをいったん壊す

で一回

再構築する

これでもう一回

・・・といった三回にわたる
展開を自らに強いている点で
リアリストの3倍強い
心の鍛練を経ているのではないかと
わたくしは思っております



さて一昨日の
「Dendroboim氏の不思議な物語」
ですが
わたしが歯科大学に通っていた時分
に認(したた)めたもののひとつです
[more...]

00:10:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

December 21, 2006

「童話 : 星 灯台と夜光虫のお話し」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 82)

一場限りの紙芝居
   ーーー或は星 灯台と夜光虫のお話し

「童話 : 星 灯台と夜光虫のお話し」

これは遠い遠い島でいつかじっさいにおこったお話しです

夜の帳がすっかりと落ちると生温い潮が満ちてきて
白い砂浜に
まるでおもちゃ箱をひっくりかえしたような
潮騒を轟々と響かせました

空は澄んだラヴェンダーで
海は煮出したオリーヴ茶のように
深い碧を湛えておりました

そうして桟橋には
黄やピンクに塗られたとんがり帽子の形の灯台があって
ゆらゆら揺らめく光の束を
どっさりとはるか彼方に投げているのでした

そのとき沖の方からなにやらきらきら光るものが
大きなうねりに乗ってやって来ました

それは おびただしい数の夜光虫でした

灯台の前に広がる入り江にやって来ると
やがてクリスマスツリーのイリュミネーションのように
ぴかぴかと光のおしゃベリをはじめました

空には雲ひとつなく
いっせいに星たちが顕れて
こちらもまたチカチカとひかりの交信を始めました

「クフフ デンドロボイムが
きのう木星のイオにきて
スコルピオン・カクテルをやったよ クフフ」

「ヘヘフ フィリップ・ムーングロウなんか
火星でパイププカプカやったさ ヘヘフ」

「ハハヒ もうねんねしたかな
ハハヒ いい子でよくママの言うことを聴くし
明日も幼稚園で早いからね ハハヒ」

星達はてんでに好き勝手なことを言い合いました

それから星達は一斉に砕けながら落ちてきて光の群れに加わりました

そのときです

一匹の夜光虫がチューヴ・ライディングに成功しました

チューヴ・ライディングというのは
人間のサーファーのうちでも
ずば抜けた人たちにしかできない

砕けていく波の中のトンネルを
決して波に巻き込まれることなく
くぐり抜けてゆく技です

一匹がチューヴ・ライディングに成功すると
今度は次から次へと無数の夜光虫達が
ひとつの波の中のチューヴのなかで
ライディングを繰り返しました

人間の世界では
ひとつの波はひとりのサーファーのものなのですが
なにせこちらはちっちゃな夜光虫のことですから
こんなこともありなんですね? 

やがてゆっくりと浜に向かっておしよせる
波のなかのチューヴは
全体がぼんやりとすてきなネオン管のように
光を放って輝き続けました

次の波もまた次の波もーーー
そうやって波達は水琴窟の様な音を立てて
光ったままにブレークを繰り返しました

それまでだまってその光景を見守っていた星達も
やがて大いなる笑い声を立てながら
遊びの輪に加わってきました

星達はミントやら
ボロニア・ピニャータやら
ヒヤシンスやら
その他あらゆるいいにおいのするものの
薫りを撒き散らしながら
夜光虫達の光の合唱とはまた別の
天上のイリュミネーションを繰り広げました
赤みがかった蠍のサンバ
碧にはにかむなかよし双子座
すっきりとブルーのガラスでできた
シリウスのある大犬座

そしてこれらの天上の星達の光と
夜光虫の命が紡ぎだす光と
人の創りだしたアーティフィッシャルな灯台の光は
やがてひかりだけからできた
おおきな交響曲となって鳴り響いたのでした

そして 確かにこれらの一連の光景を
すっかり夢の中で見たのです

さて夜が明けるころ
浜には
いくつもの星の残骸が転がっておりました

それらはまるで幸せな一夜を思いっきり遊んでから
お空に帰っていった星の抜けがらにもみえたのでした

(2003.3.7)


00:10:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks

December 20, 2006

「Dendroboimとは?」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の ブログ 81)

「Dendroboim氏の不思議な物語」

「夕と舊い物語」より

デンドロボイム氏

その刻限に限りなく近い色のリムジンが
黒い鉄の柵から 白い大理石の墓標が見透かされる
丘の上を 哀愁に似たエキゾーストを引きながら
通り過ぎていった

Dendroboim氏ーーーこの不可思議な紳士について
現今では その消息までが 限られたひとたちの
脳漿の一角にしまい込まれ ひとつの
限られた季節に 撰ばれた土地の
小高い丘 半透明の花粉のにほひのする
暮方に そこに舊くからあるカフェに
集まってくる人士たちの 心情の
えもいいがたい 變化のうちでもない限り
決して思い返されるものではなくなったのであるが
一時は 一世を風靡した某国の芸術院会員で
その描く絵画も 社交界で 桁違いの高値で
取引されていたものだった

わたくしが この紳士と
交誼を結ぶようになった時分には
彼はすでにその生涯の終焉
精神の終局近くにあって
それらの夕も遅く
街路をゆく人々が顔を失ってゆく
刻限に わたくしが彼を訪れる時
彼は片時も外出しなくなっており
すでに ただわたくしだけが 彼を訪れる
外界となっていた

何でも新しい発明をしたとのことであったが
かなり専門的な説明だったので
わたくし自身の理解を超えるところであったが
ほぼこんなことだろうと思ったところの
記載を試みてみるに
なにしろ 彼は 何本かの細い鉄骨を組み合わせ
その先端に畫筆をつけ
それを持って据えられたキャムバスにひとつの繪画を描くと
その機械に取り付けられたすべての畫筆が動き
いちどきに何枚もの繪画ができあがるといった
機械を編み出したとのことであった

彼は これは ひとつの暫定的な形態で
いずれはこれに難しい方程式を組み合わせ
一筆で∞のコピイをつくれる機械に発展させる
意図を持っているとわたくしに語った

ある日 わたくしは その機械のことを考えながら
自らのフロックに すっぽりと身を包まれ
彼の邸宅に向かっていた そして

ふと 胸騒ぎを覚えて
急ぎ足で
館に向かったのであった

彼の館の合い鍵を差し込んで
分厚い木でできた玄関の扉を押し開いた時
普段そこに籠める 黴臭い澱んだ空気ではなしに
夕べの大気を嗅ぎつけ 
アトリエに続く扉を押し開けた

Dendroboim氏は 流れ込む月光と
丁度相對対峙する角度に
自らと自らの最期の作品を連續させ
ひとつの橋の形態をもって
彼と彼の繪画からなる
虹の連續となって
虚空に消えているのであった

(1978.11.18)


19:08:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks