October 17, 2006

「セファロ分析ってなんですか?」


矯正歯科 : 鎌倉 dentfaco 山本歯科・矯正の Blog
カマクラデントフェイシャルオ−ソピディクス山本歯科・矯正
院長 : 矯正歯科医 : 山本一宏の Blog 16)

矯正歯科診断におけるセファロ分析

矯正歯科治療をおこなってゆくためには
きちんとした診断をおこなってゆかなければなりません.
そのために一定に規格のもとに
撮影されるレントゲンがセファログラムです.
日本語では頭部規格X線写真とよばれます.

X線管から患者さんの正中矢状面
(前から見て真二つに頭蓋を切った面)までが150cm
正中矢状面からフィルムまでが15cmと規格されていることから,
フィルム上の像は実際の110%となります.
小さな部屋ひとつ分が必要となります.
そのため主に大学や専門医にしかないことが多いです.

この条件のもとに撮影されたセファログラムを
人類学的に定義された計測点・計測平面をもとに
コンピュータ分析して,
矯正歯科治療方針を決定してゆきます.

セファログラムの分析は
矯正治療をおこなってゆく上では
必須の過程です.

唇顎口蓋裂や各種症候群,外科手術を伴わなければ
不可能な顎変形症など,
一部の症例では,施設基準を充たした歯科医院・歯科大学
などで健康保険で治す事か可能になってきておりますが,
(当院でも院長・医院・歯科衛生士すべてにおいてこの基準を充たしております)
2006年度の改正からセファロ撮影装置が必須条件に加えられております.

これをおこなわないで矯正治療を開始することは
それこそきちがいに刃物とでも云わざるを得ません.
もう少し柔らかい言い方がお望みでも
やはりレーダーなしでのジャンボの操縦や
管制塔なしでの同機の着陸に相当するほど
危険を伴うといわざるを得ません.

このセファログラムを分析することによって
矯正の診断をして治療方針がたつばかりでなく
一定の規格でレントゲン写真の撮影が可能になるため
経年的な頭蓋顔面の成長発育の様相を調べたり,
矯正の治療効果を判定したり,
外科矯正の際のペーパー・サージェリー=模擬手術を
おこなっていったりすることができます.

上顎前突の矯正歯科患者さんの経年的治療効果
上顎前突を主訴に来院した患者さんの取り外しのきく矯正装置=
当院考案のアクチベータ
および取り外しのきかない固定式エッジワイズ矯正装置を用いた
1期2期矯正歯科動的治療の経年変化.
上下顎それぞれで歯一本分の変化が起こった事が解る.


当院に設備されているのは
デジタル・レントゲン・セファログラムです.

コンピュータで増幅するため
最大で通常の1/10の線量で撮影が可能となり,
しかも,エアステーションで
マッキントッシュの診断ソフトにリンクします.

00:10:00 | dendroboim | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks